この記事の要点: IT専任の担当者(情シス)がいない中小企業でも、外部のIT顧問やSaaSの活用で十分にIT課題を解決できます。「誰に聞けばいいか分からない」状態から脱出する5つの方法を紹介します。
従業員50人以下の中小企業では、IT専任の部署や担当者がいないケースが大半です。結果として「Excelが壊れたらパソコンに詳しい人が直す」「新しいツールを入れたいけど誰に相談すべきか分からない」という状況が続きます。
情シス不在の会社で起きる典型的な問題
「このSaaS入れるべき?」「セキュリティ大丈夫?」と思っても、社内に判断できる人がいない。営業の言いなりで契約してしまうことも。
「田中さんしか分からない」状態があちこちに。VBAマクロ、サーバー設定、パスワード管理が特定の人に依存。その人が辞めると詰む。
Windows Updateを止めている、パスワードが全員共通、USBを自由に使える——リスクは認識していても、対策する余裕がない。
部署ごとに勝手にSaaSを契約し、情報が分散。同じようなツールを複数契約して無駄なコストが発生していることも。
5つの解決策
1. 外部IT顧問を活用する
最もコスパが良い解決策です。月額数万円〜で、IT全般の相談先を確保できます。
| 形態 | 費用目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| スポット相談 | 1〜3万円 / 回 | たまに発生するIT課題を相談したい |
| 月額ライト | 5〜10万円 / 月 | 月に数回の相談 + 定期MTG |
| 月額スタンダード | 10〜20万円 / 月 | 継続的なIT管理・ベンダー管理込み |
正社員のIT担当を雇うと年間400〜600万円かかりますが、外部顧問なら年間60〜240万円で「ITの相談先」を確保できます。
IT顧問について詳しく知りたい方は、IT顧問とは?中小企業に「相談できるエンジニア」が必要な理由をご覧ください。
2. SaaSを正しく選んで導入する
自社でシステムを開発する前に、既存のSaaS(クラウドサービス)で解決できないか検討しましょう。
- 課題を言語化する — 「Excelの管理が限界」「顧客情報がバラバラ」など、具体的な課題を整理します。
- 候補を3つに絞る — すべてのSaaSを比較するのは無理。業界やユースケースに合ったものを3つまで絞ります。
- 無料トライアルで試す — 契約前に必ず無料トライアルで実際の業務データを入れて試します。「使いやすさ」は触らないと分かりません。
- IT顧問にセカンドオピニオン — SaaSの営業トークだけで判断せず、第三者の意見をもらいます。「本当にこのツールが最適か」を確認。
3. 兼任IT担当をサポートする体制を作る
「パソコンに詳しい人」が兼任でIT対応しているケースは多いです。その人を孤立させないことが重要。
- 外部IT顧問をバックアップに: 判断に迷うときの相談先を確保
- 手順書を作る: 頻出の対応はマニュアル化して属人化を防ぐ
- 権限を明確に: ツール契約・セキュリティ設定の決裁ルールを決める
4. セキュリティの最低ラインを確保する
専任がいなくても、以下の対策は最低限実施すべきです。
| 対策 | コスト | 効果 |
|---|---|---|
| パスワードの個別化 | 無料 | 情報漏洩リスクの大幅低減 |
| 二段階認証の導入 | 無料〜 | 不正アクセスの防止 |
| Windows / macOS の自動更新 | 無料 | 既知の脆弱性への対応 |
| ウイルス対策ソフト | 年数千円/台 | マルウェア感染の防止 |
| クラウドバックアップ | 月数百円〜 | データ消失への備え |
セキュリティについてさらに詳しく知りたい方は、中小企業のセキュリティ対策をご覧ください。
5. 段階的にシステム化する
一気にDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めようとすると失敗します。小さく始めて、効果を確認しながら拡大する方が確実です。
- 最も痛い課題を1つ選ぶ — 「Excelでの顧客管理が限界」など、最も業務に影響している課題を1つだけ選びます。
- SaaSか開発かを判断 — 業務がシンプルならSaaS、複雑な業務ロジックがあるならオーダーメイド開発が適しています。
- 小さく導入して検証 — 1部署・1業務から始めて、効果を確認してから全社展開します。
まとめ
- 情シス不在でも、外部IT顧問を活用すれば「相談先がない」問題は解決できる
- SaaS導入時は営業トークだけで判断せず、第三者のセカンドオピニオンを取る
- セキュリティは最低限の5つ(パスワード個別化、二段階認証、自動更新、ウイルス対策、バックアップ)をまず実施
- 一気にDXせず、最も痛い課題1つから段階的に進める
JIT株式会社は「あなたの会社のIT部門になります」をモットーに、IT顧問サービスを提供しています。「誰に聞けばいいか分からない」段階から、お気軽にご相談ください。