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自社サイトにAIチャットボットを実装した話 — 設計から運用まで

JIT株式会社の自社サイトに Claude を使ったチャットボットを実装。Tool Use で問い合わせフォーム連携まで行った設計判断と実装のポイントを公開します。

Claude チャットボット 実装事例 Tool Use

この記事は「実例」です。 当サイト右下のチャットアイコンが、この記事で解説するAIチャットボットそのもの。Claude + Tool Use + PHP という構成で、問い合わせ送信までチャット内で完結します。

なぜ自社サイトにチャットボットを入れたか

課題 1
情報過多

サービス4つ、技術スタック60以上。ユーザーが欲しい情報にたどり着けない

課題 2
問い合わせハードル

フォームを埋めるのは面倒。「ちょっと聞きたいだけ」の人が離脱する

課題 3
営業時間外

深夜・休日でも即座に回答したい。機会損失を減らす

チャットボットなら「AI開発って何ができるの?」「見積もりの相場感は?」といったカジュアルな質問に24時間対応できます。

技術構成

ブラウザ (React) ←→ PHP API ←→ Claude API

                    SQLite (ログ・レート制限)

あえてシンプルな構成にしています。

レイヤー技術選定理由
フロントエンドReact (Astro island)既存サイトに島として挿入
バックエンドPHPXServerでそのまま動く。インフラコスト実質ゼロ
AIClaude (Tool Use)高速・高精度。チャット向き
DBSQLiteチャットログ、レート制限。軽量

「なぜ PHP?」 XServerのような一般的なレンタルサーバーでそのまま動くのが最大のメリット。Lambda や Cloud Run は月間数千リクエストのコーポレートサイトには過剰です。

システムプロンプトの設計

チャットボットの品質はシステムプロンプトプロンプトエンジニアリングの基本も参照)で8割決まります。

回答範囲

会社の事業内容、サービス、技術スタック、料金の考え方に限定

トーン

フレンドリーだが正確。分からないことは「分からない」と言う

行動指針

質問に答えたら自然に問い合わせを促す。押し売りはしない

禁止事項

競合批判、根拠のない約束、機密情報の開示は一切禁止

実際のシステムプロンプトにはサービス詳細、技術スタック一覧、FAQが含まれており、外部検索なしで正確に回答できるようにしています。

Tool Use: チャットからそのまま問い合わせ

最大の工夫は、チャット内で問い合わせを完結させるTool Useの活用です(技術的な詳細はClaude API 実践ガイドを参照)。

  1. ユーザーが相談 — 「見積もりをお願いしたい」とチャットで発言
  2. Claude がヒアリング — 名前・メールアドレス・相談内容を自然な会話で聞き取る
  3. submit_contact ツール呼び出し — Claude が自動的にツールを呼び出し、データを送信
  4. 問い合わせ完了 — フォームページに遷移することなく、チャット内で完結
{
  "name": "submit_contact",
  "description": "ユーザーの問い合わせ内容を送信する",
  "input_schema": {
    "type": "object",
    "properties": {
      "name": { "type": "string" },
      "email": { "type": "string" },
      "company": { "type": "string" },
      "topic": { "type": "string" },
      "message": { "type": "string" }
    },
    "required": ["name", "email", "message"]
  }
}

この仕組みにより、チャットの会話フローの中で自然にリード獲得ができます。

コストと運用

Claude API 料金
$0.80 / 1M入力

出力は $4 / 1Mトークン

月間コスト
数百〜千円

現在の規模での実績値

レスポンス
1〜2秒

ストリーミング表示で体感はさらに速い

注: 料金は2026年5月時点の情報です。最新の料金は各サービスの公式サイトをご確認ください。

レート制限(IP単位で1時間あたりの上限)を設けて、不正利用を防止しています。

導入の効果

  • フォームに比べて問い合わせの心理的ハードルが下がった
  • 「AIチャットで聞いてそのまま依頼しました」というフィードバック
  • 営業時間外のエンゲージメントが増加

まとめ

AIチャットボットの導入で重要なのは3つ: システムプロンプトの質(回答品質の8割を決める)、Tool Useの活用(回答だけでなくアクションまで繋げる)、過剰な構成を避ける(レンタルサーバー + PHP でも十分動く)。

JIT株式会社

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